急性中耳炎と惨出性中耳炎について
急性中耳炎は主に風邪が原因となって発症します。症状は耳を痛がる、聞こえが悪くなるなどですが、乳幼児の場合には発熱や不機嫌などの症状を起こすこともよくあります。治療は中耳炎の程度により、重傷度で分類して抗生剤の投与、鼓膜切開などを組み合わせて行います。惨出性中耳炎は急性中耳炎と異なり、痛みを訴えることはなく聞こえが悪くなる中耳炎です。原因は耳管と言う鼓膜の内側と外側の気圧を調整する管の働きが悪いからで、小児ではまだ耳管が十分に発育していないからと言えます。鼻水が続く風邪がきっかけで発症することが多く、耳痛を訴えないため親も気がつかないケースがありますので、心配であれば受診することをお勧めします。
副鼻腔炎(かつての蓄膿)について
風邪の場合は、治りかけに黄色い鼻水がでますが4、5日で良くなります。副鼻腔炎の場合は、風邪の症状が改善しても黄色い鼻水だけが何週間も続きます。副鼻腔炎とは、副鼻腔と言う鼻の周りにある空洞に炎症が起こり、その中に脹れた粘膜や黄色い鼻水が貯まってしまう病気です。症状は鼻閉、膿性の鼻水のほかに、鼻水が喉に下りてきて咳の原因になる後鼻漏や頭痛などを訴えることもあります。治療は投薬と鼻の処置、吸入などです。小児の場合、手術までしなければならなくなることは極めてまれです。
先生の横顔 子どもの診察時には、常にお子様と親御さんの2人を診るつもりで診察しているという田中院長。実際に診察するのはお子様で、説明は親御さんへ話すことから、そうした診察方針で取り組んでいるとのこと。診察時にはパソコンの画面で耳の中を見せてもらえるので、子どもの状態がよく分かり安心です。遊びのスペースは「病院とは、診察までの待ち時間、治療と子どもにとっては楽しくないことばかりなので、子どもにとって一つでも楽しいことがあれば」と作ったとのことで、ここにも田中院長の心づかいが見られます。
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