【VOL.12】 子どもとお家のいい関係


「子どもがそろそろ小学校だし、マイホーム購入を真剣に考えよう・・・」などマイホームを購入する上で子どもの成長は大きな要素です。でも実際に建てるときになると「子ども部屋は作るべきか、作らないべきか」「家族のコミュニケーションとプライバシーはどうすれば両立するか」など子育てをする上でいろいろ悩むこともたくさんあります。そんなお悩みにemina流に考えてみました。これから家を建てる人はもちろん、リフォーム、住替えを考えている人も参考にしてくださいね。
子ども部屋は作るべき?作らないべき?
マイホームを具体的に考える時に最近話題になるのが「子ども部屋を作るべきか、作らないべきか」ということ。少年犯罪に関する報道がされると「親の目が届かない子ども部屋が悪い」という説が出てくることもしばしばです。さらに、子どもの勉強する場所に関しても茶の間がいいから子ども部屋は不要と主張する人も多くいます。では、実際は、どうなのでしょう。最新の犯罪白書によると少年法犯検挙数は昭和58年をピークに減少を続け、平成18年度には約半数近くにまで減っています。住宅事情がよくなって子供部屋を持っている子どもの割合は昭和58年よりも今の方が増えているはず。この数字からは子供部屋と非行に走る原因は子ども部屋があるか、無いかということではなくて家族間のコミュニケーションがあるか、無いかということのはず。

子ども部屋には自立を促すなどのプラス面があるだけでなく、子どものプライバシーを守り、家の中に居場所を確保することにより安心感を与えられるという効果もあります。小さいうちならまだしも、子供が大きくなるにつれて子ども部屋は必ず必要となってきます。今だけでなく、子どもの成長と自立にとっていい住まいづくりをしたいものですね。

コミュニケーションが取りやすい環境
これまでの研究から心の発達にとって家庭環境は非常に大きな影響があることが明らかになっています。遺伝的な要素が大きいといわれる身体的な体格についても、遺伝と環境が重なり合って発達していくことがわかってきました。では子どもにとっていい家とはどんな家でしょう。さまざまな研究から確かなことはコミュニケーションが家庭にとって一番大切だということ。だから家族間コミュニケーションを取りやすいように住まいを考えればいいのです。例えば子ども部屋を作っても室内窓を付ける、カウンターキッチンにして家事をしながらでも子どもの様子を見ることができるようにするなど、家族同士がコミュニケーションを取りやすい家にするにはどうすればいいのかを一番に考えるのです。

大人の目線では趣味やデザインを家づくりで一番に考えてしまいがちですが子どもにとってはコミュニケーションが一番。狭くても、古くても家族みんなが明るく話せる家がいいですよね。最近の住宅はそうした研究結果を取り入れたものが多くあるので、家作り、部屋作りの参考にいろいろなモデルハウスを見て回ることも勉強になるはず。子どもがイキイキと暮らせる環境を作ってあげてください。

将来の同居を考えない住まい
子どもがいても、将来同居することは少なくなってきています。仕事や生活の都合から同居できないということは一般的。それだけにマイホームを建てるときには将来、夫婦だけになったときのことも考えてみるのもいいでしょう。子どもが帰ってくることはないと考えれば夫婦の空間はそれほど大きくなくてもいいはず。

そこでオススメなのが余った空間を賃貸スペースとして貸し出すこと。老後は何かと不安なことも多くあるでしょう。時には助けが必要な時があるかもしれません。そういった時のためにも身近に協力してもらえる人に住んでもらうのはとてもメリットがあります。賃料をぐっと割安にすれば入居者にとってもプラスだし、自分たちにとっても僅かでも収入を得ながら安心して暮らせます。将来、一部を賃貸スペースにリフォームすることを考えれば住まいのつくりも変わってきます。最新住宅の中にはそうした将来のリフォームに柔軟に対応したものが多くあるので、興味のある人は要チェックです。